述語、自由変数、束縛変数について
以下では文字\(x\)は実数を表すものとする。
(1)は自由変数\(x\)についての述語である。\(x\)には自由に値を代入することができる。代入すると(1)の述語は命題になり、真偽を判断できるようになる。たとえば、\(x^2 = 9\)の\(x\)に\(0\)を代入すると\(0^2 = 9\)という偽の命題になる。\(x^2 = 9\)の\(x\)に\(3\)を代入すると\(3^2 = 9\)という真の命題になる。
(2)は命題である。\(x\)は束縛変数なので自由に値を代入することはできない。たとえば\(x\)に\(3\)という値を代入すると「すべての\(3\)について\(3^2 = 9\)」という無意味な文になってしまう。(2)は偽の命題である。
(3)は命題である。\(x\)は束縛変数なので自由に値を代入することはできない。たとえば\(x\)に\(3\)という値を代入すると「ある\(3\)について\(3^2 = 9\)」という無意味な文になってしまう。(3)は真の命題である。
(参考)『論理と集合から始める数学の基礎』(嘉田勝)p.32 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4535784728/hyam-22/
(関連) https://twitter.com/hyuki/status/752484505139634176