ダビデはまたアヒメレクに言った、「ここに、あなたの手もとに、やりかつるぎがありませんか。王の事が急を要したので、わたしはつるぎも武器も持ってこなかったのです」。(サムエル記上 21:8)
今日の聖句はダビデがサウル王から逃げていく場面のひとつ。ヨナタンの導きによって難を逃れたダビデは祭司に武器を乞うた。そこでダビデを待っていたのは、以前倒したゴリアテのつるぎであった。
祭司は言った、「あなたがエラの谷で殺したペリシテびとゴリアテのつるぎが、布に包んでエポデのうしろにあります。もしあなたがこれを取ろうとおもわれるなら、お取りください。ここにはそのほかにはありません」。ダビデは言った、「それにまさるものはありません。それをわたしにください」。(サムエル記上 21:9)
ゴリアテを倒したのは、ダビデが主の名によって成した初めての仕事であり、ゴリアテのつるぎはその仕事の成果の象徴でもあっただろう。サウル王から丸腰で逃げているダビデが手に入れた武器はそのような意味を持っていた。命の危険がひたひたと迫る中で武器を求めたダビデに与えられたもの。
また、ゴリアテのつるぎは、ダビデが武器を求めたとき、まさにそのタイミングでその場にあった。まるでダビデのことを待っていたかのように。「主の山に備えあり」という言葉を思い出す。
祭司の言葉も象徴的だ。「もしあなたがこれを取ろうとおもわれるなら、お取りください。ここにはそのほかにはありません」選択肢は一つだけれど、それを取るか否かはダビデの意思次第となった。
そしてダビデはゴリアテのつるぎを取る。「それにまさるものはありません。それをわたしにください」が意思表示の言葉だった。
苦難にあって武器を求めたダビデを待っていたのはゴリアテのつるぎであった。ダビデはそれを「それにまさるものはない」と取る。
自分が置かれた状況で誰にどんな求めをするのか。備えられていたものの意味を、神様と自分との関係、過去と現在の関係においてどう考えるか。それを取るか否かの意思表示。備えられていたものをどんな態度で受け取るか。
神さま、あなたは素晴らしい方。あなたは備えたもう方。私の必要をすべてご存じで、最も良いタイミングで示し、与えてくださる方。感謝します。この小さき者がいつもあなたにより頼み、良い求めをすることができますように。あなたが与えてくださる最高の武器を喜んで受け取ることができますように。
今日も世界中で無数の方が苦難の中で、命がけで戦っておられます。どうぞ一人一人に神さまが最もよいもの、最も必要なものを与えてくださいますように。
私たち一人一人を愛してやまない聖なる主、イエスさまのお名前で祈ります。アーメン!
ダビデは言った、「それにまさるものはありません。それをわたしにください」。(サムエル記上 21:9より)